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2011年4月から2014年3月まで、中国杭州で子育てしてました。
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妙にいらいらするし生理止まってるし、一応簡易検査してみたら陽性。でも検査でお腹の子供の成長が止まってしまったことがわかり、そのまま放って置くわけにもいかず、市内にある浙江省人民医院で流産の処置をしました。あまりいい話ではありませんが、中国杭州ですべての処置をした私の場合はこうでした、な体験をまとめました。かなりの長文です。読みたいと思う方だけどうぞ。


簡易検査で妊娠がわかったのが9月中旬、2012年5月に出産予定らしいことが判明。でも杭州の5月はちょうど幼稚園の申し込みシーズン。来年から子パンダを幼稚園の小班に入園させたいので、申し込みを逃すわけにはいかない。ということは、5月に日本に帰る余裕はない。そんな経緯でここ杭州で産もうといろいろ調べ始めた。行き付けの病院にいる日本語通訳さんに話をきいたところ、専門の産婦人科病院か、自宅のある地区を管轄する衛生センター(たぶん日本で言う保健所)のようなところで、出産の前にカードを作らなくちゃいけないと言われた(jian4ka3と言われたが、結局作らなかったのでどういうものかは不明)。まぁそれならとりあえず、子パンダの予防接種でもお世話になってる灵隐社区卫生服务中心に行ってみた。

ここに日本語を話せる人はいない。まずはこの卫生服务中心で診察カード兼診察記録のような冊子をもらうため、挂号と書かれた窓口にいく。手続き代は1元。冊子を作ってもらって、産科の先生がいる妇人科と書かれた部屋の前でひたすら待つ。でもドアは開けっ放し、割り込みは当たり前、他の診察待ちの人が、堂々と先生と問診中の人の横に立って話を一緒になって聞いてる。プライバシーっていう概念はないんだね。1時間半くらい待ってやっと診察・・・と思ったら、お昼休みの時間だからもう超音波検査はできないと言われてしまった。午後にまた来いって…。なんだそりゃ。検査するためのお金だけ窓口で払って、この日は終了。ちなみに中国の病院は大抵、検査してもらう前にお金を払って、薬をもらう前にまた払って・・・と、先生の指示のたびにお金を払う。面倒だけどしょうがない。


日を改めて、1週間後。朝一番に行ってまっすぐ超音波エコー室へ。(中国語では超音波検査のことをB超というようです。)
ここで腹部エコーをしてもらったら、「まだ胎芽は見えないね」といわれる。
検査結果を持ってまた婦人科の先生のところへ。検査結果を見て先生渋い顔。
先生:「最後の生理はいつ?」
私:「8月1日です」
先生:「そう、お腹の子供の成長状態が良くないわ。もう60日以上生理が止まってるでしょ。普通妊娠48日くらいで胎芽は見えるものなの。専門の病院に行って調べてもらって。上の子もいるし、あなたも疲れすぎてるのかもしれないわ」
とまくし立てられて、エコーの結果と診察記録をぽいっと返されて強制終了。…え? ここで次の検査を受けられるんじゃないの?


また行き詰まり、また病院の日本語通訳さんに相談する。それなら、と浙江省人病院を紹介してもらう。日本語対応の電話番号に電話して、状況の説明と診察の予約を入れる。また日を改めて、浙江省人病院に通院、また挂号の手続き。しかもVIPだからなのか診察前なのに300元取られる。この300元、明細はないの? まあいいや、ここで今度は経膣エコー。
エコー画面を見てる先生「胎芽はかろうじてあるけど、心拍は確認できない。成長が止まってる。良くない状態だわ」
婦人科の先生「これはもうだめね。妊娠の継続は難しい。掻爬手術が必要です」
私「・・・残念だな。でも仕方ない。んじゃいつ手術ができますか? 月曜の午前がいいんですけど」
先生「予定が詰まってて無理だわ」
通訳「今問診してくれてる先生ではなく、他の先生でもよいですか?」
私「だれでもいいですよ、希望の時間にしてくれるなら」
通訳「わかりました」

そんなやりとりでこの日の診察は終了。月曜の午前一番に予約を入れる。
この日から毎日、少量の出血が続く。


日を改めて手術当日、8時半に病院到着、血液検査、おりもの検査、心電図検査を順にこなす。通訳さんは、「心配しなくても大丈夫よ~、半日で終わるよ」って。検査を終えたのは10時前。通訳さんに「先生が検査結果をみて、手術できるかどうかを判断しますのでお待ちください」って言われたまま2時間経過。…半日って言ってたのにおかしいな。予約したのにどうなってるの? 子パンダもさすがに飽きて寝ちゃうし。お昼ごはんのお弁当も手配してもらったところでやっと通訳さん登場。

通訳さん「それでは午後に手術します。麻酔しますか? 麻酔しないで手術しますか?」
私「選べるんだ。それなら麻酔ありでお願いします」
通訳さん「それではお昼ご飯は食べられません。手術は3時からで、術後は6時間の安静が必要です」
私「は!? なにそれ! なんでそんな遅い時間なの? こんなに待たされて、お昼ご飯も食べられずに3時まで我慢するの? 術後6時間安静って、その間子パンダの面倒はどうするの? 家に帰ってご飯の支度もできないし、何もできないじゃん。それなら麻酔なしでやります」
通訳さん「痛いですよ。いいんですか?」
私「…じゃぁちょっと夫と相談させてください。麻酔してやるほうがいいなら、夫に子パンダ見てもらえる日に改めないと。今日は無理です(夫と電話で相談。手術をを翌週水曜にしようということになる)…じゃあ来週の水曜に、麻酔でやる手術を再予約してください」
婦人科の先生「すでに出血が1週間続いているし、お腹の中の状態もあまりよくないので、これ以上手術を引き伸ばすのはお勧めできないです」
私「じゃぁダメじゃん。選択の余地なし。今日、麻酔なしの手術にします」
通訳さん「それなら午後1時半から手術です。術後、少し休んだら帰れます。お昼ご飯も食べられます」
私「そうですか。それならお昼食べてもう少し待ちます」

半日で終わるなんてうそじゃん。質問しなかった私も悪いけど、麻酔の手術に時間がかかることをなんで事前に教えてくれなかったのかな。前回診察したときに、血液やおりもの検査もしておけたはずなのに…。

午後2時過ぎても先生からの連絡はない。…もう考えるのよそう。無駄に疲れる。ちなみに超音波の先生、婦人科の先生、心電図の先生、執刀医はすべて別人。連絡調整も大変だろうとは思うけど、ここまで遅いって予約してる意味あったのか…。2時半近くになって、やっと執刀医登場。執刀医から、手術についてのリスクを説明されて、署名を求められる。子宮内に異物(胎児の骨や肉片)が残ったり、子宮を傷つけたりする可能性があるとのこと。まぁそりゃそうだろね。見えないところ手術するんだしね。先生いわく、こういうリスク事例は非常に稀なケースで、通常なら術後3ヵ月したら再度妊娠可能とのこと。説明を聞いて納得できたので署名した。

さて手術開始。15分くらいだったのかな。麻酔がないのはやっぱり痛いけど、手術そのものは麻酔がなくても自然分娩の経産婦なら耐えられると思われるレベル。ただ、術後すぐに吐き気と生理痛をもっと強くしたような痛み。痛みはともかく、吐き気はつらい。痛みと吐き気は1時間くらいでおさまり、自分で普通に歩けるくらいになる。会計して、薬もらって終了。出血したのも手術した当日夜までで、翌日にはほとんどなし(出血と痛みの度合いは個人差があると思います)。妊娠中、体が冷えて重くなったような感覚がずっとあったけど、術後痛みの消失とともに軽快。食欲も少し戻ってきた。

流産の体験談はこれでおわり。灵隐社区卫生服务中心の婦人科の先生には、名前を見て「小日本(日本や日本人を侮蔑した言い方)」って開口一番言われるし、成長状態が良くないとかって先生が説明してるのを、周りの受診待ちの人も検査結果を覗き込むように聞いてるし。通訳さんは説明してほしいことを的確に通訳してくれなくて結局自分で中国語で質問したし。手術がどうこうより、日本のプライバシーの概念、ホスピタリティとかなり差があること、そして外国で生活するってこういうところに不便があることを痛感した。先生の小日本発言や正確な通訳が得られないこと、通院は半日で終わると聞いて予約したのに結局ほぼ1日がかりだったことは、やはり肉体的にも精神的にもきつかった。子パンダにも通院のたびに連れ出していたので、彼も慣れない場所で大変だったと思う。

取り留めのない文章にここまでお付き合いくださってありがとうございました。皆様もどうぞお体には十分気をつけてお過ごしください。
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とうこ
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女性
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音楽と市場めぐり
自己紹介:
09年4月生まれの子パンダと、同い年には見えない中国人のような夫パパンダと同居してます。
2011年5月から子育て中のママさんと未就学のお子様を対象に、自宅を開放してのんびりおしゃべりするスペースを作りました。現在無期限お休み中です。
海外で子育てするなんて思ってなかったし、日本との違いに戸惑うこともたくさんあるけど、どうせなら楽しく、愉快に生活したいな。
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